【絶対NG】ダサくなるテロップの特徴
|テロップルールの基本
動画編集の実務において、どれだけカットや演出にこだわっても、テロップのデザイン1つで動画全体が台無しになることは多々あります。 「この編集者、初心者だな」とクライアントや視聴者に直感的にバレてしまう最大の要因は、多くの場合テロップデザインにあります。
「なんかダサい」の正体は、ほぼ5つのどれかです。チェックして直せば即効性があります。
この記事で学べること
- 1マイター結合のまま放置している(角張った文字)
- 2相性の悪い色(色相の近い色)を組み合わせている
- 3背景や演者に依存した視認性の低さ
- 4字間(トラッキング)が調整されておらず可読性が低い
- 5文字数だけを基準にした無意味な改行
マイター結合のまま放置している(角張った文字)
テロップがダサく見える原因の1つ目は、文字の境界線が「マイター結合」になっていることです。
マイター結合のままだと、文字の先端が鋭く角張ってしまい、洗練されていない印象を与えます。 これを「ラウンド結合」に変更するだけで、文字の先端が丸くなり、一気に視認性が向上して見やすいテキストになります。
Premiere Pro での修正手順
アピアランスのグラフィックプロパティを開き、結合の設定をマイター結合からラウンド結合に変更します。
また、毎回設定する手間を省くためにデフォルト設定自体を変更しておくことを推奨します。 Premiere Pro の左上にある設定から「グラフィック」を選択し、「ストロークラインの結合」を「ラウンド結合」に変更します。 これにより、新規作成時も常に文字の縁が丸く出力されるようになります。
相性の悪い色(色相の近い色)を組み合わせている
2つ目の特徴は、配色のロジックを無視して相性の悪い色を使ってしまうことです。
例えば、黄色のテロップに対して黄緑の境界線を設定した場合、色合いが近い2色であるため、境界がぼやけて非常に見づらい文字になってしまいます。
補色を使う
「色相環」における向かい合った色=補色を活用します。 黄色をメインに使うなら補色の紫を組み合わせることで文字が際立ちます。 色相環での距離が近すぎる色同士の組み合わせを避けるだけで、配色の失敗は防げます。
背景や演者に依存した視認性の低さ
「視認性」とは、目で見た時に瞬間的に正しい情報を認識できるかどうかの指標です。
動画編集においては、演者の服装や撮影背景を編集者側で指定することは基本的に不可能です。 そのため、単なる白文字などを配置しただけでは、背景の色と被って文字が消えてしまうリスクがあります。
どのような服装・背景であっても全視聴者が確実に読めるテロップを作るためには、 テキストの背景(座布団)をうまく使ったり、境界線を適切に設定したりする工夫が必須です。
明度コントラストのルール
明度の高い色(赤・黄色・白など)と明度の低い色(黒・青など)を組み合わせることで、 背景に左右されない堅牢なテロップ設計が可能になります。
字間(トラッキング)が調整されておらず可読性が低い
動画における「可読性」とは、テロップや字幕がいかにスムーズに読めるかを示す指標です。
文字と文字の距離(字間)が遠すぎると、パッと画面を見た時に視線が散り、読みづらさを感じさせてしまいます。 テキストの距離感を少し近づけることで、文字全体が1つのブロックとしてまとまって見えるようになります。
Premiere Pro での設定
プロパティパネルにある「トラッキング」の数値を変更します。 基本的には字間を詰めることで可読性は上がりますが、あえて広く開けることで落ち着いた雰囲気を演出する手法もあります。 動画のシーンや目的に合わせて、意図的に数値をコントロールすることが重要です。
文字数だけを基準にした無意味な改行
最後は「改行位置」の選定です。 動画の字幕が非常に読みづらいと感じる場合、大抵はこの改行位置がおかしいことが原因です。
駆け出しの編集者に多いのが、「文字数が増えて画面端に近づいたから改行する」という、レイアウト都合だけの無自覚な改行です。 正しい改行位置とは、常に「意味のまとまり」で区切られた位置を指します。
改行位置への配慮が欠けていると、動画全体のテンポが阻害されます。 もし動画の再生回数や維持率が低かった場合、ディレクターやクライアントから「編集のクオリティが低い」と評価される要因になり得ます。
チャンネルの仕様によって1行表示か2行表示かは異なりますが、どちらにせよクライアントの動画の成果を最大化するためには、この改行位置のロジックにまでこだわって実務を行う必要があります。
まとめ
今回は、ダサいテロップの原因となる5つの特徴と改善策をまとめました。
単純なカットやテロップ挿入といった作業は、今後 AI によって自動化されていく領域です。 だからこそ、「視認性」や「可読性」を担保するデザインのルールを適用し、視聴者にとって真に見やすい動画を設計するスキルが、今後の動画編集者やディレクターの価値を決めることになります。